ピル
当クリニックでは、避妊を目的としたピルに対応しています。
またピルは月経困難症にも効果的です。
保険、自費のどちらのピルもスマートに院内で処方しています。
目次
ピルとは
ピルは、
ピルの一番の目的は安定した避妊効果です。用法、
当クリニックでは4種類の低用量ピルから患者様に合ったものを提
また、旅行や大事なご予定が月経と被らないように、
ピルの作用
月経周期をコントロールしているのは、卵胞ホルモン(
ピルはこの女性ホルモンをコントロールし、
ピルの効果
- 避妊率(ほぼ100%)
- 生理痛の軽減
- 月経過多の改善
- 月経周期の正順化
- 月経前症候群(PMS)の改善
- 月経関連片頭痛の予防
- ニキビや多毛症の改善
- 機能性卵巣嚢胞、良性卵巣腫瘍の発症率低下
- 卵巣がん、子宮体がん、大腸がんの発症率低下
- 骨粗鬆症、関節リウマチの発症率低下
避妊率について
避妊率について、Pearl指数=1年間に避妊に失敗する(
膣外射精
Pearl指数は22(%)いわれており、
コンドーム
精子が子宮内への侵入を防ぐ方法で、
まったり、外れていたりなどのアクシデントがあり、
れています。さらに男性主導型の避妊法というのが問題であり、
ピル
避妊効果は非常に高く、Pearl指数は0.3(%)
黄体ホルモン含有型子宮内避妊リング(ミレーナ)
子宮内にリングを留置して子宮内膜を薄くさせ、
ニキビの改善
ピルの中には、男性ホルモン(アンドロゲン)
ピルの副作用
- 血栓症
- 不正出血、頭痛、嘔気、胸の張り、浮腫みなどマイナートラブル
- 子宮頸がんのリスク
- 性感染症について
血栓症について
血栓症とは血液が固まって血管が詰まり、心筋梗塞、脳梗塞、
血栓症のリスクとなるのは、肥満、喫煙、年齢、脱水、長期臥床、
不正出血、頭痛、嘔気、胸の張り、浮腫みなどマイナートラブル
これらの症状の多くは2~3周期で消失します。
子宮頸がんのリスク(乳がんのリスク)
子宮頸がんのリスクはヒトパピローマウイルス(HPV)
また乳がんはエストロゲン依存性疾患ですが、
性感染症について
ピルは避妊効果は非常に高いですが、
ピル中止をすべき症状
- 下肢、特にふくらはぎの痛みと浮腫
- 胸痛、胸が苦しい、呼吸困難
- 突然の激しい頭痛、持続性の頭痛
- 急激な血圧上昇
- 長期間の嘔気
- 原因不明の異常性器出血
ピル服用後の妊孕性について
ピルは排卵抑制作用がありますが、
一般的にピル中止後に月経周期、排卵機能の回復は、
ピルの種類
我が国のピルは、実薬を21日間内服、プラセボ(
- ノルエチステロン:
弱いアンドロゲン作用とエストロゲン作用があります - レボノルゲストレル;黄体ホルモン作用が非常に強く、
アンドロゲン作用があります。副作用は少なめです。 - デソゲストレル:黄体ホルモン作用が高く、
アンドロゲン作用が低くためニキビや多毛の方に使用されます。 - ドロスピレノン:抗アンドロゲン作用があり、
ニキビや多毛の方に使用され、PMSに推奨されています。
WHO(世界保健機構)によるピルを飲み忘れた場合について
- ピルを1~2日飲み忘れた場合、
できる限り速やかに1錠剤のピルを服用し、 その後1日に1錠ピルを服用し続けます。 - ピルを3日以上飲み忘れた場合
- 偽薬を飲み忘れた場合
① 1日飲み忘れた場合
飲み忘れが1日分であれば気づいた時点ですぐに1錠を服用し、さらにその日の1錠も通常通りに服用してください。
1日飲み忘れた場合 | ||||
---|---|---|---|---|
前々日 | 前日 | 当日 | 翌日 | |
〇 | 飲み忘れ | 〇 | 〇 | 〇 |
② 2日(2錠)飲み忘れた場合
2日分以上連続して飲み忘れた場合は、服用を中止し、次の月経を待って新しいシートで服用を開始してください。
2日飲み忘れた場合 | ||||
---|---|---|---|---|
前々日 | 前日 | 当日 | … | 月経1日目 |
飲み忘れ | 飲み忘れ | 服用中止 | ⇒ | 〇 |
ピル処方の流れ
初診時
- 受付
- 問診票、血圧・体重測定
- 診察・説明
ピルが安全に内服できるか、服用している薬がピルと併用していいか確認します。 - 定期的な採血、子宮頸がん検診、性感染症検査
血栓症のリスクが高い時には血液凝固検査(Dダイマー)を行います。 - 会計
ピルは最大6シートまで処方でき、クレジットカード支払い可能です。
再診時(薬のみ希望の場合)
- 受付
薬希望とお伝え下さい。 - 会計
すぐに会計となりお薬をお渡ししますので、スマートにお帰り頂けます。
ピルを内服できない方、注意が必要な方
|
ピルを飲めない方 |
注意が必要な方 |
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年齢 |
月経発来前 |
40歳以上 |
肥満 |
|
BMI:30以上 |
喫煙 |
35歳以上で1日15本以上 |
左記以外の喫煙者 |
高血圧 |
高血圧症(軽症以外) |
軽度の高血圧 |
糖尿病 |
血管病変を伴う糖尿病 |
耐糖能低下 |
妊娠 |
妊娠または妊娠している可能性あり |
|
産褥 |
産褥4週間以内 |
|
手術 |
手術前4週以内、手術後2週以内 |
|
心臓病 |
肺高血圧症又は心房細動合併の心臓弁膜症 |
心臓弁膜症、心疾患 |
肝臓病 |
重篤な肝障害、肝腫瘍 |
肝障害 |
偏頭痛 |
前兆(閃輝暗点)を伴う偏頭痛 |
前兆を伴わない偏頭痛 |
乳腺 |
乳がん |
乳房の結節、乳がんの家族歴 |
血栓症 |
血栓性素因因子(抗リン脂質抗体症候群等) |
血栓症の家族歴 |
その他 |
エストロゲン依存腫瘍(子宮筋腫以外) 子宮頸がんとその疑い 診断が確定していない異常性器出血 脂質代謝異常 |
子宮筋腫 |
アフターフォロー
服用法がわからない、副作用が出たという場合は、メール・
ピルのよくある質問
①太りませんか?
→ピルにより浮腫むことはあります。
②将来的に妊娠を考えていますが影響はありますか?
→ピルは排卵抑制作用がありますが、
③休薬期間中に生理が来ませんが、大丈夫ですか?
→ピルはエストロゲン活性が低いため、
④ピルはどのくらいの方が飲んでますか?
→日本でのピル内服率は約3%です。アジアの中国や韓国も約3%
⑤避妊方法はどれがいいですか?
→避妊効果が高いピルか避妊リングが望ましいです。
婦人科腫瘍からみると、